重箱

好きなものをつついていく

小糸侑のずるさについて

七海燈子は身勝手だ。やがて君になるを6巻まで読んでそう思う人は多いだろう。わたしもそう思っていた1人だった。

この話は小糸侑が主人公だから、物語はほとんどが彼女の視点で進む。新緑の頃出会った先輩七海燈子は突然侑のファーストキスを奪い、付き合わなくていいから好きでいさせてほしいと言う。侑が心を開きかけた時に判明するのは、燈子が「誰も好きになれない人間」だからこそそんな侑を好きになったという事実で、侑はこれからもあなたを好きにならないという宣言をすることで燈子に安心と保険を与え、芽生えかけた自分の気持ちに蓋をする。こうして幸運にも(不幸にも?)歪なもの同士が噛み合ってしまったことで始まるのがこの物語だ。
この後も燈子が侑の気持ちを慮るシーンは少ない。あったとしても、甘えすぎて侑に嫌われたくない、侑の優しさを使い尽くしてなくなってしまうのが怖い、という自分本位のものばかりだ。

物語が提示する図はこうだ。燈子の独特すぎる価値観と突発的な行動に振り回されながらも、健気に彼女を理解して合わせようとする主人公。19話で侑自身が菜月に燈子のことを愚痴る場面や18話で燈子が最後のドーナツを食べてしまう描写でも彼女の身勝手さが強調される。

しかしなぜ、侑は燈子と一緒にいたいのか。なぜ気持ちを隠すのか。表面上それは燈子のためだ。侑は燈子を選ばないけれども、燈子が自分を選ぶなら一緒にいるのはやぶさかでない。それが初期のスタンスだった。

 

10話『言葉は閉じ込めて』

燈子の真意が明らかになり、侑は「向こう岸」へ行ってしまおうとする燈子を引き止める。その時に侑がとっさに燈子にかけた言葉はこうだ。

「本当は寂しいくせに」

これに対して燈子は肯定も否定もしない。ただこの言葉を耳にして、侑に背を向けたまま歩みを止める。
この言葉について、とっさに発した言葉でよくあれほど燈子の核心を突く一言を言えるものだと感心していた。しかし、この言葉の直前のモノローグを思い出してほしい。

先輩と一緒にいられないなら
わたしに誰が好きになれるの

いやだ

燈子のことなんて考えていない。更にこの前の9話では、両親や祖父母、姉と彼氏を見つめ、誰ともペアになっていない寂しさを感じている侑が描かれている。

寂しくないなら
誰も好きにならなくていいもん

続く言葉にも侑自身の心境がオーバーラップする。
燈子の真意にかこつけたこの言葉に見え隠れするものは、好きになれるかもしれない、と思った人を逃したくないという侑の生々しいエゴだ。
誰かを好きになりたい。自分の寂しさを埋めたい。それには燈子の好意がちょうどよかった。今燈子を失うことは、誰かを好きになるチャンスをふいにしてしまう恐怖でもあった。
そのために侑は両腕を隠し、本心を隠し、嘘をついた。自分の寂しさを燈子に押し付けて。

 

13話『降り籠める』

口に出されなかった燈子の願いを、侑は正しく理解していた。しかし蓋をしたはずの気持ちは些細なきっかけで顔を出し、燈子を身構えさせる。
そうだった、これは出してはいけないものだった。慌てて取り繕う侑はやはり「ずるい」。雨に濡れた体は冷えて寒いけれど、今以上の温かさを望めば隣の人はきっといなくなってしまう。だから肩で触れる体温を感じながら、侑は目を閉じる。

 

18話『昼の星』

心臓が鳴らした号砲に気づかないふりをしている侑は、合宿の話をしながら燈子を煽るような発言をする。まるで自分が燈子を意識し出す前、燈子が侑の部屋にきた時の力関係を模倣するかのようだ。
食べたかったドーナツを取られ、名前を呼ぶこともできない彼女は、燈子をまたずるいと評する。しかし11話で簡単に呼んでいた名前を今では呼べなくなってしまったのは、一方的に侑の問題であって、燈子の責任ではない。それを隠して変わらぬ自分のふりをし続けることを、ずるくないとは言わせない。

 

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エゴ丸出しの侑大好きです。この子は人間だ。

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4月27日発売の電撃大王の1P目は、こういうものだという。

選択しないということは、選択した結果の責任を持つことがないということでもある。
部活選びに合宿の買い物と、物語を通して侑の優柔不断さは何度も描かれてきた。
7巻収録の38話で、ある人物が選択することについて語っていた。あの描写を経ての40話。

小糸侑が、選ぶ時が来る。

 

やがて君になる(7) (電撃コミックスNEXT)

やがて君になる(7) (電撃コミックスNEXT)

 

 

 

仲谷鳰『さよならオルタ』 コインの裏表

折田家の双子ルリとハリは2人でひとつであり、コインの裏表だった。幼いころは自然と交替でお互いの人格になって過ごしていた。それを知り泣く母親のためにおおっぴらに入れ替わることはやめたが、それでも密かな入れ替わりは成長してからも続いていた。お互いの情報を共有し、コインでルリ役とハリ役を決める。意地悪なクラスメイトから顔に名前を書かれれば、もう1人も同じようにるりこと書く。2人はまったくの同一存在になることによって、2人として成り立っていた。

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さよならオルタ』は『やがて君になる』が電撃大王で好評連載中の仲谷鳰が、編集者の楠達矢に見出されるきっかけになったオリジナル同人誌だ。楠氏は1年かけて彼女を口説いてデビューさせたそうだが、それだけの時間と情熱をかけるにふさわしい、完成度の高い漫画だ。
これで電撃大賞金賞を取ったことにより、仲谷先生は『やがて君になる』を連載していくことになる。

AMW|第21回 電撃大賞 入選作品

 

幸運にも友人にこの本を借りることができたので、思ったことを書いていく。

※物語の結末までのネタバレをしています。未読の方、中でもこれから読む予定のある方は注意。

 

 


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◯リが死んだのは、きっと草太が「ルリ」を選んでしまったからだ。顔に書かれた名前はもう1人にも同じように書けばいい。だがもう1人にも同じようにキスをすることは出来ない。同一だった2人の存在の片方だけに決定的な違いを与えてしまったのは草太だ。
双子が戯れにしたキスの時に言っていた言葉を思い出す。「なんで口ってひとつしか無いんだろ」

死んでしまったのはどちらなのか。生き残ったのはどちらなのか。素直に読めば、あれはキスのことを知らない「ハリ」の方だろう。「ハリ」は草太の求める「ルリ」に成りかわり、草太はそんな彼女の嘘を受け入れて生きていく。

だが、あれが「ルリ」だとすると、悲劇は更にねじれてやりきれないものになる。
もし「ルリ」がキスのことを「ハリ」に伝えていたら、きっと彼女は死ななかった。しかしもう「ハリ」は死んでしまった。血塗れになったコインの片側、血の届かない王冠。
裏か表かどちらかしかないコインが存在しないように、「ルリ」は「ルリ」ひとりのままでは存在できない。『悼まれているのは私の半分』だ。人は半分では生きていけない。だから「ルリ」は草太の前では「ハリ」の振りをする。1人で2人分を生きるために。

生き残ったのはどっちだ、という話をした。しかし最後まで読んでから改めて読み返せば、ルリとハリは入れ替わり続けており、死んだのが本当にルリなのかどうかは読者には理解できない。結局わかるのは「折田玻璃子」名義の戸籍が死亡扱いになったことだけだ。

オルタナティブ。代替という意味を持つこの言葉にさよならを告げる草太の前を歩くのはしかし、いずれにせよどちらかの代替品なのが皮肉だ。こちらに視線を向ける彼に置いていかれるように、読者はやりきれない気持ちを抱えたまま放り出され、物語は終わる。

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やが君からの読者なのでどうしてもその気配を探してしまうんだが

・物語の転換点になる出来事が河原で起こる(こちらは文字通り三途の川なのか?)
・やがて名シーン「先輩のばーか」を生み出す、吹き出し内のセリフ隠し
・家庭内に亀裂が走るシーンでまた醤油出てきた!
・絶対に関係ないけど御霊"燈"の文字でゾクっとする

仲谷先生は醤油に対してなにかしら考えるものがありそうだという結論でこの記事おわり

 

小糸侑と光(5) 侑の走り出す未来

仲谷 鳰『やがて君になる

主人公 小糸侑と光の描写、第39話分。

 

※単行本未収録の話に言及します。未読の方は注意。

 

1,2巻分
小糸侑と光(1) - 重箱
3,4巻分
小糸侑と光(2) - 重箱

5,6巻分

小糸侑と光(3) - 重箱

 35~38話分

小糸侑と光(4) - 重箱

39話

  • サブタイトル「光の中にいる
  • 表紙、色を消し飛ばすような強い光を正面から浴びて、眩しそうに片目をつぶり片目を開く侑
  • 窓ガラスに隔てられた星空を眺めながら「少女漫画やラブソングのことばが 自分のものになる気がしたんだ」
  • 「でも」で写るプラネタリウム、音楽プレーヤーの光を消す行為。
  • 「でもまあそうだな(中略)それはいいことだよね」連続した3コマ、真ん中のコマは街路樹の形だが侑の心のざわつきの表現でもある。「好きだった誰かを忘れてほかの人を見つける」という行動に、自分や燈子を重ねている。
  • 槙くんと別れたあと、1人歩く侑。日向と日陰の境界線上を渡るような歩き方をしている。
  • 好きだと言う燈子を思い出す侑。周りに星のような効果、フキダシが発光しているような形をしている。
  • 「ごめん」2P前と同じ形のフキダシだが色が黒い
  • 見開き。こちら側から見える侑の姿が陰になっているのは、奥から強い光で照らされているからだ。「好き」を強く求める気持ちがありながら、「好き」を自分のものにできない痛みに引き裂かれるように、半身が光と陰に分かたれている。
  • 川面にはまるで侑の涙のような軌跡を描いて光が落ちる。
  • 反転して走る侑、光源が侑の顔に合わせて回り込むように変わる。侑の走る方向が、光の差してくる方向だ

 

そこのちっちゃいスマホで電子版読んでる人ー!!!紙の電撃大王を買ってくれ!!!

それくらい今回は本当に、大きいサイズであの見開きを見てほしい。主人公が39話分かけて徐々に徐々に変化していった、その結果が見事に描かれた回だ。

「わたしに好きは訪れない」と諦めていた侑が、「好き」を欲してズキズキ痛む心臓をつかむ、あの表情。七海燈子……! 七海燈子……!

わたしに好きは訪れないの「好き」は、侑自身が誰かを好きになることがない、という文脈で使われていた言葉だ。侑はそういう感情を自分の中に持ちたいと願っていた。

 しかしここで強く求められる「好き」はそこから発展して、自分が燈子を好きになることを受け入れてほしい、その上で燈子の「好き」が欲しい、という双方向のものだ。自分の軽はずみな告白のせいで、やっと見つけることができた好きは手の中から零れてしまった。初恋のよろこびを知る前に失恋の痛みを知った小糸侑は、まだ涙を流すことができない。

 

 やが君は毎回そうだけど、今回も小道具や舞台装置で物語を補強する手法が散りばめられている。たとえば「違う側の人間」のときにネットで隔てられた侑と槙なんかはわかりやすいし、スポーツの例えのときに侑がバットを握っているのもそう。槙君の言葉とともにストライクになるのも、侑の本当のところをズバッと指摘されたからだ。その前のシーンで打ち返した球がボテボテのゴロだったのも、侑の口にする「『ごめん』の理由」が、燈子の真実ではないという表れだろう。

 

右から左に読み進む漫画では自然に右側が過去、左側が未来になる。燈子との思い出の場所をめぐる侑はずっと、右側ばかりを見ている。読み進む方向と逆側に意識を向けるキャラクターは、読者に停滞を連想させる。

そしてメッセージを受け取った小糸侑は、反転して左側へまっしぐらに走りだす。左奥や左手前ではない。走り出した侑の顔は全て横顔しか描かれないほどに、シンプルに左へ、未来へと向かう。停まっていた時間が一気に流れ出すのに合わせて、侑のスピードも上がる。ページをめくる手ももどかしく進んだところに待っているのは、あの人だ。

 

この話を紙で読んでほしい理由はもう一つある。最終ページとその手前、裏表に描かれた2人の心臓の位置がぴったり合うように描かれているんじゃないか、というのがそれだ。

侑の受け取ったメッセージを見て、アニメを見た人なら誰もがEDテーマのhectopascalが頭の中に流れ出すだろうけど、その中にこの歌詞がある。

ココロの位置がわかったよ

なんだか苦しくなるよ

そして最後の侑のモノローグが

心臓の位置が

わかる

だよ?!?!

紙で買った人は侑の心臓の位置を指で押さえてめくって確認してください。持ってない人は買ってください。

月刊コミック 電撃大王 2019年4月号

月刊コミック 電撃大王 2019年4月号

 

 

 

20190226 トークイベント「終着駅のその先へ」(3)

このレポートはわたし461のメモと記憶に頼って書かれたものであり、登壇者の発言の真意を汲み取れていなかったり、誤解や記憶違い、話の順番の入れ替え、無意識の捏造や省略がある可能性を踏まえてお読みください。

 

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20190226トークイベント「終着駅のその先へ」(1) - 重箱

20190226 トークイベント「終着駅のその先へ」(2) - 重箱

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第二部

アンケートで提出した質疑応答コーナー

まるっと解説してくれるなんて誰も知らないのでOPに関する質問がとても多かったとのこと。

 

Q. 毎回アフレコに参加したそうですが面白エピソードなどあれば教えてください(仲谷先生へ)

12話線香花火のシーンで誰かのお腹の音が被りまくる話(BDブックレットなどで既出)。沙弥香のセリフごとに鳴るからみんな茅野さんだと思っていたら朱里役の寺崎さん。結局撮り直しになったけどキャストの人たちがみんなどやどやミキサールームにやって来てお腹の音を聞いていた。(大体声優さんは昼休みの時間から終わりまでが長いのでみんなお腹は鳴りがちだという。)
他のアフレコ現場だとふざける声優さんもいるみたいだけど?という質問に、やが君はそういう人はいなかった。寿さんのフゥー↑↑くらい。


Q. 皆さんは自分がやが君の誰に似てると思いますか?
仲谷先生、自分の描くキャラクターにはどうしても少しずつ自分の要素があるのでむしろ似ないようにしている。好感度下がるかもしれないけど自分が描いてないという点で『佐伯沙弥香について』の柚木千枝に共感できる部分もある。
楠編集「仲谷さんの好感度めちゃ下がった」

 

製作で大変だったこと(メモ漏れ)
※ここでの話か分からないけどとにかく年末はトロイカ始まって以来のバタバタさだったという話。
加藤監督「机の下が僕の家でした」
9話の体育倉庫のキスシーンを深夜2時におじさんたちが集まってチェックしていて気恥ずかしかった。
7話は別のスタジオに任せたいわゆるグロス回だけどそこは少数精鋭で一人で何役もやっていてすごい。

 

『rise』の使いどころは完全に音響監督のジャッジ。今時の体育祭ではJ-POPを流すところも多いので、riseはそういう感じで使うものだと思って音源を渡したらぴったりだったから挿入歌として入れたと言われ山下Pびっくり。

『好き、以外の言葉で』について。12話の時点で「このOPEDが見られるのもあと1話か」という感想をどなたかが見て、「どっちももう流れねーけどな!」と思った。KADOKAWAさんが寛容。

 

この作品はいわゆる特殊EDが多いですよねという話に
加藤監督「ぼくが尺内に納められなかったからですね」そこは狙ってましたって言えよ!と総ツッコミ。

6話の特殊EDの凄さについて。ただロングバージョンなだけでなく、歌詞に沿った映像になってる!!!と夜中に映像を確認して感動した楠編集、監督(だったかな?アニメサイドの人)に長文メールを送った。気がつけば7時だった。

 

6話絵コンテと本編で、サブタイトル「言葉で閉じ込めて」の出るタイミングが違うという指摘。
※本編では、「どうか侑」(街灯が明滅)サブタイトルが出ると同時に「私を好きにならないで」
絵コンテでは…BD2巻の特典をどうぞ。
加藤監督「あれは(絵コンテの)あおきえいへの最後の抵抗です」
監督のあおきさんへの尊敬とライバル意識が見てとれる発言。

 

Q. 8話紫陽花のシーンについて聞きたい、また何色が好きかの答えはなんだったのか教えてもらえたら。
言葉のバトンタッチをやりたいよねという花田脚本からの提案。ピンクと青はOPの通りで、白は沙弥香(=「寛容」)。
各キャラの答えは言ってなかった気がする。

4巻の映像は放映版からだいぶ直っているのでお楽しみにとのこと。

 

Q. 3話Aパートの最後、アニメオリジナルの侑の口パクはなんて言っているのか?
楠編集あれは簡単でしょ?と言うけど客席は自信なく挙手なし。
答えは「わたしは」。
大好きだよ、と伝えてくる燈子に対して侑がわたしはどうだろう、と考えている。
楠編集「わたしも」仲谷先生(かぶせぎみに)「わたしは、です」

 

Q. 10話「昼の星」の短冊シーンの暗転は何を表しているんですか?
加藤監督「侑が自分の気持ちに対してシャッターを下ろした」

 

Q. 沙弥香は読書好きだがフィクションを読まないのは創作全般に興味がないのか?
仲谷先生曰く、自分を高める意識が強いのでどうせ読むなら役に立つものを読みたいと思っているから。

 

Q. 最終回を水族館にすることを迷いませんでしたか?
加藤・仲谷・楠「迷いませんでした。むしろ劇までやったらモヤモヤするよ」
山下P曰く一番最後まで迷っていたのは自分。アニメで初めてやが君を見た人があれだけ劇をやるやるって言ってたのにやらないのか!ってなるのは当たり前。でも後日、原作の展開を読んでこれはモヤモヤするわ、と納得した。

原作のエピソードを飛ばし飛ばしでやれば劇までいけないこともなかったが、それはせずに原作を追っていくことにした。
合田総作監から、でもアニメ化の話が始まった頃はまだ原作も水族館までいってないよね?と質問があったが、アニメ製作側は最新話より先の展開を原作側から伝えられて考えていたので、初めから水族館までという話だった。

 

Q. 描いていて楽しいシーンはありますか?
仲谷先生、エロ峠的なシーンは楽しい。編集からの修正もあまりかからない。アニメでいうと9、12話あたり。
加藤監督、絞り出してる感じなので楽しくはない。どこまで自分を追い込めるか、生きてる実感という意味ならとてもある。
合田総作監、合宿って、すごい……のところ。(会場沸く) だってどうせこれ湯気で隠れるんでしょ?!と思って描き込んだのにいつの間にか修正されてつるんとした胸になってた。

 

合田総作監のジャケット原画に必ずいる槙くん

ヘクトパスカルの頃までは仲谷先生もこれ本当に槙くん描くんですか?と確認してたがやがて誰もツッコまなくなった。

衝撃的な4巻パッケージ。

ちゃんとパースまでとって侑と燈子の寝そべるベッドを前に正座して湯呑みを持つ槙くんの姿。

楠編集「お茶飲んでんじゃねーよ!!!
会場この日一番の盛り上がり。

槙くんがみてる原画、トロイカツイッターで載せればいいんじゃない?みんな見たいだろうし。という話あり。いつか見られるかも?
TROYCA Inc. (@troyca_inc) | Twitter

 

プレゼント抽選会

最後の抽選会、仲谷先生と加藤監督のサイン入り台本全13話13冊が一冊ずつ当たるもの。当たった人の早い者勝ちで選ばれていく中、7話の台本が中盤まで残ることに疑問を抱く楠編集。

 

最後のあいさつ

印象的だったとこ抜粋
楠編集「明日日付が変わって、0時になったら電撃大王の発売日。原作組!覚悟はできてるか!!!!」
仲谷先生「無理に0時に読まなくてもいいよー」

仲谷先生曰く、ディープでマニアックな話で盛り上がってくれて本当に嬉しかったです。原作者としてこんなに幸せなアニメ化はないと思う。

加藤監督曰く、放映中は一切エゴサをせずに、13話が終わった後に感想を見た。細かく考察してくれる人たちがいることをありがたく思う。この作品で、加藤誠という人物がこれで認知されたと思う。
加藤監督に任せてよかったと思ってもらえるなら命をかけられる。
(細かい言い回し忘れてしまったけど2期やりたい、的な発言で会場拍手喝采

山下P、海外で売れてても一番力があるのはBD、DVDの売り上げ。この会場にいて買ってない人はいないと思うけど(笑)
楠編集「でもめっちゃ売れてるよね」
山下P「売れてます!でもまだすぐに2期とまではいかないのでダイレクトマーケティングしますけど布教してください」

監督は実際に使った絵コンテ(? よく見えなかった)を何枚か持ってきていて、会場で回し見するつもりだったのに楠さんと合田さんにすっかり呑まれてしまって出すタイミングを失った。

 

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以下前回の書き洩らしとか印象的だった言葉とか

原稿のネームの直しの話、「あーん」のあといきなりアイスが袋から出てるコマを描いていたら楠編集に「ちゃんと袋剥いてるところ入れて」と修正かけられた。

仲谷先生「根拠もなく自分は漫画家になるものだと思っていた。幼稚園の頃から」
合田総作監「俺アニメの仕事するんだと思ってたの小学校の頃からだから負けた」
ツッコミ「なんでそこ張り合うの」

 

楠編集「原作のサブタイトル全部使うアニメって見たことあります?!」

 

仲谷先生「日本酒ライム」
楠編集「それもメモ取られてるよ」

 

楠編集「百合姫さんとは仲良しです」

 

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だいぶ押して3時間くらいで終了。
アニメのイベント行ったのは初めてだったけど、出てくる話がどれもこれも濃すぎて最高に楽しかった!

仲谷先生は飄々としながらも負けず嫌いで熱い芯を持ってる天才肌の人だと思ったし、楠編集はいい意味で暑苦しかった。どの会話に入っていってもうまく受けてさばいて返すし有能さをひしひしと感じた。加藤監督はラジオの印象よりおとなしめだったけど言葉の使い方がてらいなくまっすぐで眩しかった。「二人の愛は永遠であってほしい」って、メモするこっちが照れる。合田さんは喋り始めると止まらなくなってて長田さんは安心できるその道のプロって感じで司会進行してた音大卒山下さんは缶バッジだらけだった。それでも授賞式(打ち上げだっけ?)より減ったらしい。高田さんと寿さんにあげたんだって。

プロットや色彩設定などの普通は表に出ない資料を見せてくれたのも楽しかったけど、とにかく製作陣の熱を感じたのが個人的にとても大きかった。
みんなが作品の良さや持ち味を理解して、この作品をできるだけ多くの人に届けたいと思い、全力を尽くしてるのが肌で感じられるイベントだった。

本当に行けてよかった。こういう場を設けてくれてありがとうと言いたいです。書いちゃいけなそうなとこは書いてないつもりだけどなんかあったら教えてくださいクスノキさん。
今回行けなかった人も行けるように、また製作陣が語るイベントを心待ちにしています。

 

20190226トークイベント「終着駅のその先へ」(1) - 重箱
20190226 トークイベント「終着駅のその先へ」(2) - 重箱

20190226 トークイベント「終着駅のその先へ」(2)

このレポートはわたし461のメモと記憶に頼って書かれたものであり、登壇者の発言の真意を汲み取れていなかったり、誤解や記憶違い、話の順番の入れ替え、無意識の捏造や省略がある可能性を踏まえてお読みください。

 

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20190226トークイベント「終着駅のその先へ」(1) - 重箱

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加藤監督によるOP解説

要望の多かったというOPの解説。監督が作った「OPのネーム」を見せてくれる。90秒の線をタイムラインで区切ったものと絵コンテになる前の絵を並べたような一枚の紙。
枚数を使ってキャラクターが動き回ったりという普通のアニメOPのような正攻法でないチャレンジをしたのがこれだ。タイトルが出るところに主人公がいなかったりする。楠編集は正直なところこれで本当に大丈夫かなと思ったそう。

 

紫陽花の色の意味

はじめに落ちてくる紫陽花の花びらの表すもの

ピンク:元気な女性→侑
青:辛抱強い愛→燈子

青い花びらを2人の指が挟むのは、2人の間で何が中心にあるのかと考えると燈子になるから。
BD3巻特典の絵コンテを見てもらえばわかるが、絵コンテの段階では花びらを指で挟んでいない。これはナントカさん(作画監督の合田さんだっけ?忘れた…)のおかげ。
はじめの2人の姿はラストの2人の姿の別アングル。スタートとラストは繋がっている。

 

アイテムや動きの意味するもの

机に座るキャラクターはそれぞれのキーアイテムを持っている。

燈子:お姉ちゃんのいる家族写真

沙弥香:コーヒー。気持ちを「飲み込む」。

こよみ:原稿用紙

侑:プラネタリウム

朱里:花占いの花

 

足元にあるものは

燈子:砂。無。何もない砂地。
沙弥香:お花畑。膨らんだ愛情。
こよみ:監督の文学からの連想で落ち葉。
侑:おなじみの水、海。
朱里:雪。冬、失恋、春を待つ。

 

山下P「こよかわ。こよかわ」
朱里がアネモネをちぎる時の作画すごくない?ちぎれる花びらとちぎれないのの違いとかさあ!とテンション上がる楠編集に仲谷先生から「作画オタク黙って」みたいなツッコミ。

 

監督花言葉全部調べてるんですね!っていう問いかけに「どこに警察がいるかわからないんで」会場大笑

 

沙弥香が燈子の横顔を見つめるカット、沙弥香と燈子の間にある花のカーテンをよく見ると輪になっていて、燈子に視線が行くようになっている。
OPを踏まえて13話を見ると、OPでは肩に届かなかった手が、燈子の手に届いている。ただ、肩には届かない。(燈子の肩に手が届くのは侑)

枯れる花、恋とは華々しいものだが、失ったときに反動で辛いものでもある。枯れるけどまた咲き誇る。

 

侑の足元には折り紙の鶴(絵コンテの船から変更)。侑の気持ちを運びたい。
鏡で顔を隠すのは、相手のことは好きだが素直に見られない照れ隠しの気持ち。鏡には想い人が映るがそこは花で隠す。

 

燈子

砂、無の中に立つ。落ちているブーケは周りからの憧れや期待。(普通は落ちないものが落ちている)
燈子の立つ位置、体が光と影で半々になっている。
燈子が顔を隠す鏡にも想い人の侑が映る。が、花で隠す。(こよみの原稿用紙も花で隠している)

 

回る花のカーテンで復活のイメージ。
2人が植物人形になるシーンではツタで永遠を表した。2人の愛は永遠であってほしい。人が人らしく見えるのはやはり顔の部分だと思うので仮面。さすがにドクロはヤバいので。


最後の花はハナミズキモッコウバラ。2人のモチーフにする花はないかとアニメサイドから聞かれて仲谷先生が案を出した。

 

別パターンOP案

監督が自転車パンクして歩いて帰ってるうちに考えてた別パターンOPの話。
燈子が屋上にいて侑はプールにいる。侑走って屋上へ向かう。燈子に会う。星の海でラスト。

 

※この流れでの話かどうか忘れたけどアニメの打ち上げの話
誰と挨拶しても最後はめちゃくちゃ大変だったという話をしてた、と楠編集。
仲谷先生今はリラックスしてるけど打ち上げでは緊張してた。でも茅野さんに挨拶を褒めてもらった。
楠編集「めっちゃいいよね沙弥香の声で褒めてもらったんでしょ」

 

第一部終了。10分休憩。時間は押しているらしい。

 

20190226 トークイベント「終着駅のその先へ」(3) - 重箱

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OPの紫陽花の花びらの示すものと青いほうが挟まれる意味!!それすごい知りたくて入場時に渡されたアンケートに書いたやつ!!!!!
質疑応答コーナーを待たずに知ることができておれはしんだ。

顔を隠してる鏡にそれぞれ相手が写ってるのに気づいた時も息を呑んだのに丸々全部解説してくれるとはね。沙弥香まわりのことをもう少し突っ込んで話してた気がするけどメモが追いつかなかった。その辺誰か書いてくれないかな。

第二部はアンケートの質疑応答コーナー。またのちほど。

 

20190226トークイベント「終着駅のその先へ」(1)

このレポートはわたし461のメモと記憶に頼って書かれたものであり、登壇者の発言の真意を汲み取れていなかったり、誤解や記憶違い、話の順番の入れ替え、無意識の捏造や省略がある可能性を踏まえてお読みください。

 

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20190226 トークイベント「終着駅のその先へ」(2) - 重箱

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開演前

会場を温めるために開演30分前に楠編集と合田総作画監督が登場して「この修正原画は何話のものでしょうクイズ」。20枚くらいはやったかな?中には合田さん本人すら分からなかったものも(後ほど8話と判明)。

 

登場

座り位置左から長野P、合田総作監、加藤監督、仲谷先生、楠編集、山下P。カイツブリの頭の人段差で引っかかってヨロヨロしてるけど大丈夫なの?(息苦しそうだなと思ってたらどうも出オチ担当ですって言いながら脱いでたから安心)

 

第一部

原作の話の作り方について

仲谷先生と楠編集が主に語る。
プロット→脚本→ネーム→原稿の順で作る。楠氏の担当している漫画家さんは全員そういう作り方をしている。
一巻ごとに山場を作るやり方をしている。

 

プロット

20話のプロットをスライドで写しながら解説。
生徒会劇は初めは友人エンド、堂島役の語る少女像を選ぶ可能性もあり、結末に迷う様子も描かれていた(沙弥香の「堂島くんにもっていかれるのは悔しいけどそれも燈子らしい」というセリフ?モノローグ?もあった)。
そこはバッサリ切った。脚本の結末に悩む展開は、後の侑の決意する脚本の改変にまとめた方がよいという理由。

楠編集「仲谷先生のプロットはハテナが多い」
展開を決め切らないで持ってくることも多いという。

22話のプロットも写す。確かに文章中にハテナが多い。
以下読み取れた限りのプロットと脚本
「いちゃいちゃがうまく組み立てられなくてうーん」
「侑の言葉攻めターンにしたい」
「汗臭くない?とか下に親いるんですからね?とか」
「『侑は私のこと好きにならないでね?』『わかってますってば、何回目ですか』」

 

「わたしの●●なもののこと、嫌いって言わないでよ」
のモノローグは既にプロットの段階で考えられていた(仲谷先生の案)。
楠編集「これアニメ化の話が来た直後に出したプロットなんですよ!」

 

ネーム

ベッドシーンのネームを写しながら
キス後のページは当初仲谷先生が特に何も考えず枠線を斜めにしていた。こういうものを持っていくとすぐ楠さんに怒られる。

 

清書

清書してからも修正が掛けられる、という話で『あの人を変えたい』のページの修正前原稿が写される。
プラネタリウムを持つ侑のコマは背景がなかったが、背景ありに変更。理由は背景がないと不穏に見えるのと、背景を描いて現実感を出した方が、侑の顔に映る星の光が映えるから。ここにカーテン含む背景を描いたことで、その上のコマ(ここには当初カーテンが描かれていた)を別のものに変更する羽目に。

 

1巻あとがきではコミティアで声を掛けてすぐ話がまとまったように描かれているが、実際は一年かけて仲谷先生を口説いた。
初めは編集部内でも百合作品の連載を疑問視する声があったが、編集長のOKが出た。編集長に本当にいいんですかと聞いて「だって自信あるんでしょ」「はい!」というやりとりがあった。

清書には●日くらい掛けているという話も出たが本当はもっと●週間くらい掛けたい(もしかして具体的な日数出さない方が良いかもしれないので伏せておく)。実はアニメのおかげで話の流れも作画もハードルが上がっている。アニメを見た人にあのあとつまんないなーと絶対に思われたくない。今はアシスタントなしで完全に1人でやっている。37,38,39話は本当にやばかった。

 

アニメについて

原作側にスタジオはどこが良いかと聞かれた時、トロイカがよいという声で一致した。
長野P「●●(有名スタジオ)とかあったでしょー?」というツッコミに、トロイカが作った『アルドノアゼロ』を見ていたからだという楠編集。

 

監督に、作品の自分の色を出したいと思ってますか?という質問。
語り過ぎず、劇中にあるものでキャラクターの心情を伝えたい。色を出すとクリエイターのエゴが出て重くなるから辛くなるので敢えて意識はしてない。
「とにかく明るい加藤」は寿さんが言い出したもので、ラジオなどであんな前フリをされたら普通に加藤ですと名乗るのもどうかと思った。
楠編集「でも気に入ってるでしょ?」
加藤監督「気に入ってます!」
監督次回作と納品がかぶって人って48時間働けるんだと思った。

 

9話キス音のこだわりについての話。楠氏ヘッドホンで聞いてひっくり返った。
長野P(たしか)「あれでも減らした方だよね?」
寿さんがエロ峠シーンの後によく言う「フゥー!」は、普段は仲谷先生が見てる部屋の方には聞こえてこない(マイクを切られてるから)のに、9話だけはフゥー!が早過ぎて聞こえてきた。

 

キャスト

寿さんは以前PVに出ていたこともあり、他の候補も検討はしたが一番早く決まった。侑はテープオーディションでは決まらず候補を10人ほど呼んでディレクションもしてスタジオオーディションをした。そこで一番最後の高田さんの演技を聞いて決定した。
キャストのスケジュールの兼ね合いもある。しかし山下P「燈子と侑は一緒にアフレコしないと意味がないんです」。

茅野さんは沙弥香第一候補だったがスケジュール的にどうかというところだった。だって茅野さんあのクール何役やってると思ってんだよ!みたいな誰かの発言あり。

 

音楽

大島ミチルさんは山下Pが連れてきた。この作品はピアノが合うという話からピアノ曲のいい人で候補をあげたら山下Pと誰か(監督だったかな)の第一候補が大島さんで一致。大島さんにやが君の話をしたら「わたしも学生のころこういうことありましたー」と言われたという発言に会場どよめくが大島さん本人のことではないとのこと。
サントラはニューヨークで録音した。

 

3巻コメンタリーは茅野さんが「佐伯沙弥香について」を読んだ次の日だった。山下Pが圧を感じるほどの茅野さんのささつ読みましたアピール。
仲谷先生「あれ茅野さんの声だから誤魔化されますけどただのオタクですよ」

 

作画

色彩用の資料をスライドで写しながら、
合田総作監「(自分が作った)キャラ表見なくていいから原作読んで!って言ってた」合田さんの原作は読み込みすぎてボロボロ。
仲谷先生「こんなに私の絵柄に合わせてもらっていいのかな、と思いつつ修正バンバン出しました」
楠編集「合田さんくらいの人が仲谷先生に『絵の描き方(瞳とか)教えてください』ってくるのは凄い」
合田総作監、百合ものだけど人間ドラマとして見て欲しかったので清潔感に気をつけた。制服の胸の影など。そこに目が行くのは違う。

侑燈子に関しては瞳のハイライトが2色ある(色忘れた)。原作のカラー絵を参考にしたそう。

KURAGE Tシャツの絵を見ながら楠編集「グッズ化の要望募ったらKURAGETシャツの希望がめっちゃ来たんですけどね、そんなの(そもそも自分たちから希望を)出してないわけないじゃないですか!」

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まだ1/3…。

22話プロットの「下に親いるんですからね?」が衝撃的すぎた。けもの扱いかな。
でも一番驚いたのは
「『侑は私のこと好きにならないでね?』『わかってますってば、何回目ですか』」
のやりとりだな…あんな呪いみたいな言葉をプロトタイプ燈子は何回侑に投げつけたんだ…。

ロフトのスタッフが「平日に売り出した平日のイベントで即完売すごいね」みたいなこと言ってたのが印象に残った。

開演前のクイズ、一回は正解したけどシーンで覚えてても何話と聞かれるとわからないものも多い。簡単なもの難しいもの沢山あったけど、一番テンション上がったのは9話キスシーンの原画を連続で見せてくれたこと。合田さんすごいな!!

最終的に160人入ったそうだけどあの全員がやが君ガチ勢だと思うと震えた。凄い引力のある作品なんだな。

 

20190226 トークイベント「終着駅のその先へ」(2) - 重箱

小糸侑と光(4)

仲谷鳰やがて君になる

主人公 小糸侑と光の演出を掘り返すシリーズ4回目。

 

※ここからは単行本未収録の話に言及します。未読の方は注意。

 

1,2巻分

小糸侑と光(1) - 重箱

3,4巻分

小糸侑と光(2) - 重箱

5,6巻分

小糸侑と光(3) - 重箱

 

35話
  • 侑の姿や影がガラスに映る描写が多用されている。「好き」がわからなくなってしまった今、かつての自分の影が戻ってきた暗喩だろうか。
  • 「先輩と一緒にいるのが苦しいなんて」木陰へと入って行く侑
  • 「いいか もう」握った拳と腕で顔を隠す侑、真っ暗な影で顔のほとんどが覆われる

 

38話
  • 燈子の思い浮かべる姿として後ろ姿だけ登場。35話で侑が思い出していた、かつての手を繋ぐ2人と重なる姿で、2人の背中に星のような光。

 

39話
  • サブタイトル「光の中にいる

ラフ段階の表紙ではもっと眩しそうな、苦しそうな顔をしていた。

 

現在2/26で、39話掲載の電撃大王が発売になるまで残り10時間。

サブタイトルが指す「光」は燈子から照らされるものなのか、それとも侑自身のものなのか。侑はそれにどういう反応を見せるのか。苦しくて目をそらすのか、受け容れるのか。

ここまで光と影の描写を重ねた上でのこのサブタイトル。重要な回になるのはわかっているのに、予想がつかなくて気になりすぎる。気になりすぎるのでバッティングセンターで130kmの球打ってこよう。

 

それから今日はロフトプラスワンでイベント『終着駅のその先へ』があるので行ってきます。

 

レポできるなら後日記事を作る予定。